【ノー・マーシー08 NM08】危険過ぎるオッサン達のハシゴ戦

PHOTOPPV毎のテーマが設定され

るのが当然になって来たところで、今年の『ノー・マーシー』はどんなテーマが…と思ったら、ノーテーマ。 無理にテーマを設ける必要が無かったということかも知れませんが、揃ったカード自体は豪華なもので、因縁の2人がハシゴ形式で闘う世界王座戦、安定王者とあと一歩で頂点が掴める若手スターが激突するWWE王座戦。RAW、SDそれぞれの第一挑戦者候補のシングル対決などなど。 そんな大物対決を控え、開幕戦となったのは苦労人マット・ハーディにとって、正念場の防衛戦でした。

▼ECW王座戦:マット・ハーディ vs. マーク・ヘンリー PHOTOUF08でのスクランブル王座戦で土を着けられることなく王座を失ったことから、直接対決で王座奪還と完全決着をつけたいヘンリー。 対する王者マットは苦労人だけに支持率は高いが、負け組人生の方が長い分、“何かやってくれる”といった類の期待値自体は高くない。だが、それでも頑張って欲しい、というファンの想いは歓声になって表れた。 マットが劣勢の中で自爆を誘い、ヘンリーが尻餅をついた瞬間は、まさに予定通りという感じだったが、ファンは大喜び。効果的に左ヒザにダメージを与えたことで、ヘンリーの殺人プレス後のフォールが遅れ、これが勝利の必殺TOFへと繋がった。
マット ○-× ヘンリー
※WSSの体勢にキャッチされるが、ヘンリーの左ヒザを殴打して脱出するや、電光石火のTOFで防衛成功。

この試合後、WWE王座戦勝利予想を募集するモバイル投票の紹介が入り、インタビューブースでは、王者HHHが「ジェフが勝てるのは投票だけ。俺は自分に投票した」と言えば、挑戦者ジェフは「興味があるのはリングでの闘いだ」といきり立つシーンに。 「ベストなお前と闘いたい」とエールを送ったHHHですが、ちなみに投票に使っていた携帯はiPhoneでした。
▼女子王座戦:ベス・フェニックス vs. キャンディス・ミシェール 介入が裏目に出ることから恋人マレラに同伴NGを出していた王者ベスですが、本番の王座戦にはあのお邪魔男の姿が。挑戦者キャンディスは、ベスへのリベンジに燃えていたものの、話の筋としては、ベスとマレラの不協和音がメインで、それに合わせた試合作りを強いられた印象。最後は、マレラが間違ってベスの足を引っ掛けて隙を作ってしまいながらも、ベスが自力で逆転勝ちを収めるという絵作りがなされた。 防衛したベスに笑顔はナシ。上手くやり過ごしたとばかり大ハシャギするマレラに三行半を突きつけるのは時間の問題?
ベス ○-× キャンディス
※キャンディスが必殺技に来るのを読んだベスは、さらに体を入れ替え、自身の必殺技に切り替えた。

▼ケイン vs. レイ・ミステリオ PHOTOミステリオ人気に嫉妬したケインが吹っかけた喧嘩だというのに、ミステリオが負ければ、マスクを脱がなければならないという条件が設定されたこのカード。(ちなみにWCW時代にマスクを脱いだことアリ) が! 当のミステリオは、後頭部が露になった形のちょっと引っ張ったら取れそうな特別マスクで登場。その期待(?)通り、ケインは(すぐに取れそうな)マスクに手を掛け、観衆をヒートアップさせている。 終盤、ミステリオは、619を炸裂させ、場外に逃げたケインにコーナーからのプランチャで爆撃…を狙うも、イスを手にしていたケインがフルスイングで迎撃。レフェリーが目撃していたことからケインは反則負け。 結果としてミステリオのマスクは守られた訳ですが、抗争続行が確実なだけにマスク剥ぎネタもまだ続く?
ミステリオ ○-× ケイン
※コーナーからの空中弾を狙ったミステリオだが、ケインがイス攻撃で撃ち落とし、反則裁定に。

この試合後には、MVPが、ヴィッキーGMに不当な扱いの改善を掛け合おうとしたものの、ヴィッキーのパートナーであるビッグ・ショーに脅され門前払いに。ならばと勝手にリングに登場し、「WWEは俺を中心に回っている」などと豪語するに至るが、割って入ったオートンが例のごとく冷静なツッコミを入れて、自身の存在感をアピール。すると今度はコーディ、テッド、マヌが割り込み、(“退屈”チャントを浴びながらも)オートンに対し「UF08でパンクの頭を蹴れたのは俺達のおかげ」と噛み付く事態に。 オートンが「俺の半分でも良いから実績を残せ」と言い捨てその場を離れた後、MVPはコーディ達に同調しようとするのだが、テッドから「お前は二世スターじゃねぇだろ」と拒否され、リングを追い出されるハメに。 そこにパンクとコフィが現れ、協力して奴らを倒そう、などと乗せられたが、パンクとコフィはリングイン寸前でストップ! ひとり飛び込んだMVPは滅多打ちに。じきにパンク達も加勢し、おいしいとこ取りという、MVPが不憫過ぎるオチに…。
▼世界王座第一挑戦者決定戦:バティスタ vs. JBL 現役復帰以来、いちレスラーとしての実力を披露し、真っ向勝負をするようになったJBL。かつての全日本プロレス参戦経験を思わせるステップオーバー式スリーパーなどにその兆候が見えるかもしれない。ただ、無骨なバティスタにとっては真っ向勝負の方が好都合。パワー全開の必殺連携で圧勝し、世界王座第一挑戦権を獲得した。 JBLは最近の株価暴落の財政的ダメージに加え、この大惨敗となったが、悔し紛れにマイクを握ったかと思えば、「株価暴落はショックだったが、君達に感謝する」と言って、公的資金投入で自分の財産が守られることになったことに対して勝手に感謝。 ブーイングも無視して「リムジンで帰るとする」と締めようとしたが、駐車場のリムジンをクライム・タイムとディーバ達(とサージェント・スローター)に盗まれるというオチが待っていた。
バティスタ ○-× JBL
※クローズラインをスピアーで返すと、スパイン・バスター、バティスタ・ボムで畳み掛けた。

▼アンダーテイカー vs. ビッグ・ショー PHOTOUF08でビッグ・ショーがヴィッキーと結託してテイカーをKO。だが怪人テイカーは、怪奇現象でヴィッキーの周囲を脅かし、最初は恐れも見せなかった大巨人を精神的に追い詰め始めた、というのが事前の流れ。 ここ最近のテイカーはSDで試合をせず、PPVの試合出場に絞っている。万全な体調で試合に臨み易い一方で、スタミナ的な不安も出てくるが、後半でも力強いパンチを放つなど、試合に対するモチベーションを高く維持。 得意のオールドスクールをチョークスラムに切り返された直後のフォールもキックアウトし、チョークスラム合戦で遅れを取っても、DDTのカウンターに返してみせた。(このDDTはジャンプタイミングがずれたものの、逆に力だけで持っていたことでインパクト大に) PHOTOテイカーの次の一手に観衆の注目が集まるが、大巨人はターンバックルのクッションを外し、そこにテイカーの顔面を叩きつけて朦朧とさせると、右ストレートを続けて2発。さらに起き上がれないテイカーにトドメの3発目を叩き込み、試合終了…。 次期PPV『サイバー・サンデー08』での再戦濃厚ですが、どうやら試合形式がファン投票に委ねられることになりそう。
ビッグ・ショー ○-× アンダーテイカー
※ターンバックルにテイカーの顔面を叩きつけ、右の拳を一閃。計3発でテイカーを沈めた。

▼WWE王座戦:HHH vs. ジェフ・ハーディ PHOTO試合の前にWWE王座戦の勝者予想投票の結果が公開され、挑戦者ジェフが72%という圧倒的な数字を獲得。あと一歩で成功を逃し続けて来たジェフに、今日こそ栄冠を掴んで欲しいというファンの声だろう。 ファン同様、ジェフへの期待を包み隠さず表明してきた王者HHHだが、開始直後に握手で健闘を誓いつつも、背後から奇襲し、余裕の笑顔。 これで発奮したのか、そこからジェフの反撃が始まるが、じっくりヘッドロックで攻めるなど、普段と違う慎重な試合運びに。エプロン際での攻防でぺディグリーに捕らわれても冷静に振りほどき、場外に逃れたHHHに空中技を放つ。 あくまで冷静なHHHはそれを自爆に誘い、ジェフが痛めた腰を集中攻撃。こうした攻防になると、パフォーマンスが落ち易いジェフだったが、渾身のネックブリーカーから場外に落としたHHHにノータッチ・トペを炸裂。 PHOTOその後、ツイスト・オブ・フェイトを阻止され、ウィスパー・イン・ザ・ウィンドも回避されたが、それでも攻めることを止めないジェフ。遂にウィスパーを決めれば、実況JRも興奮の余り、声が裏返る! HHHが攻撃に転じた時には一部からブーイングも聞こえるなど、流れは完全にジェフにあった。 最初のスワントーン・ボムをかわされ、ぺディグリーに捕まってしまったが、TOFが決まれば、あとは必殺スワントーンのみ! 寸前でかわされることなく炸裂したことで勝利は確実に見えたが、策士HHHは、仰向け状態でフォールに来たジェフの両腕を腕と足を使って固め、強引に3カウントを奪取…。 ジェフはまたしてもあと一歩で成功を逃した。だが、ジェフはHHHやファンの期待に応える名勝負を演じたのは事実。恐らくジェフへの期待はまた大きなものになった筈。 一方、舞台裏に下がった王者HHHの前にコズロフが立ち塞がり、ロシア語で何やら喋った後、「おめでとう」と一言。ジェフも加えた3人による抗争が本格スタートする模様。
HHH ○-× ジェフ
※スワントーン炸裂後、背中で押さえ込んだジェフだが、その状況を逆手に取ったHHHが丸め込み、薄氷防衛。

▼世界王座/ハシゴ戦:クリス・ジェリコ vs. ショーン・マイケルズ UF08での非公認試合でジェリコをKOしてみせたHBKだったが、その後、手負いのジェリコが世界王座を掠め取るという事件が発生。潰し足りないHBKは、アダムルGMに、自身を有名にしたラダーマッチ(ハシゴ戦)での挑戦を提案し、実現に至った。 ハシゴ戦の勝利数はジェリコの方が多いらしいが、ハシゴ戦はやはりHBKの代名詞。ジェリコがリング内からハシゴを引き込もうとするや、場外からハシゴに飛びつき、振り子の原理で吹き飛ばす(これでジェリコは口から流血したが、前歯が欠けるほどの事態だった模様)など、序盤から終盤まで、HBKの方が効果的にハシゴを使いこなした。 ジェリコも、ベルトに手を伸ばすHBKをハシゴごと押し倒したほか、ハシゴを蹴って、HBKの弱点である目にダメージを与え、ハシゴの間にHBKの顔面を挟んでサンドイッチにして追い討ちと、ハシゴ戦の経験者としての技を見せる。 が、HBKに読まれて後が続かないジェリコ。実況席前に立てたハシゴ上でバックスープレックスを狙ったものの、心中同然に実況席に落下。リングに戻ってからもコーナーに立てかけたハシゴ上から無謀なスーパープレックス狙って失敗。挙句、後ろに倒された後、どうやらハシゴの下敷きになった状態を維持していないといけなかったようで、自らハシゴの下に潜り込む始末! そこへHBKがエルボー爆撃を決め、必殺蹴りの体勢に入るが、ジェリコは乱暴にハシゴを使って迎撃。この辺りから両者が競り合い始め、都合5メートル近い高さから落とされたジェリコはヒザに大ダメージを受けたが、逆にHBKがベルトに近づけば、横からハシゴを倒し、今度はHBKが左ヒザ裏をトップロープに引っ掛ける形で落下…。 お互いボロボロの状態で向かい合うようにしてハシゴに登れば、頂上で殴打となるが、ジェリコが右足を引っ掛け宙吊り状態に。すると、ここぞとジェリコの弟子ケイドが乱入。HBKはハシゴを降りてケイドを必殺蹴りで排除していると、その間にセコッとジェリコがベルトを奪いにかかったので、HBKもどうにかハシゴを登ってベルトに手を伸ばす。 PHOTO遂にはお互いがベルトの端を掴み引っ張り合うが、ジェリコは落下覚悟で仰け反ってベルトを引っ張り始めた。HBKがそうはさせんとジェリコの身体を引き戻すのだが、ジェリコはこの勢いを使って頭突き! 落下したHBKが起きぬ間に頭上から素早くベルトを外したジェリコが防衛に成功…。 もうとにかくオッサン達が身体を張りまくるこの闘い。不恰好な攻防戦は、本当にマズイことになりそうな危険なシーンの連続となった。とはいえ、ケイドの乱入があったものの、ジェリコは身体を張って世界王座を守り、HBKに一矢報いた。次は野獣バティスタを迎え撃つことになる。
ジェリコ ○-× HBK
※仰け反ってベルトを奪おうとするジェリコを引き戻そうとしたHBKだが、ジェリコはその勢いでHBKの顔面に頭突きを入れ、その隙にベルトを手中に。

[text by シングウヤスアキ]


引用元 : WWE PPV

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